2022/03/23 09:41
akari note : 04
2018.11.08 New moon
スタールチル・コレクション

街の紅葉も少しずつ色づき始め、
温かいお茶がおいしく感じられ
ニットのぬくもりがうれしい季節。
装身具あかりでは、それぞれの季節がもつ空気や匂いと
日々の暮らしに寄り添うような、ナチュラル感のある
ジュエリーを提案しています。
今回のテーマであるスタールチル・ネックレスは、
クリスマスの星や、冬の澄んだ夜空に輝く
美しい星に見立てて製作しました。


冬のコレクションとしてお披露目中ではありますが、
もちろん季節を問わず一年中お使いいただけます。
スタールチル、というのはルチルクォーツの一種です。
黒いヘマタイトから放射状にゴールドの針(ルチル)が
帯のようにみられる結晶を星に見立て、これが
クォーツに内包されたものをスタールチルクォーツ、
または太陽ルチルという愛称で呼ばれています。
※ルースの大きさやカットにより、必ずしもヘマタイトを
含むわけではありません。

参考:GOLDEN RUTILE STAR WITH HEMATITE
ゴールデンスタールチルの結晶標本
ひとつひとつ表情の異なるゴールドルチルは、
光のあたる角度によって
金色の帯が発光するかのように輝きます。
ルチルそのものが、水晶に内包された「内包物」ですので
ルチルクォーツにはインクルージョンがつきものといえます。

ルチルを包む水晶が透明で傷のないものはほんとうに希少で、
たいていの場合小さなクラックやインクルージョンを
内包していたり、水晶がちょっとスモーキーだったり…
そんな内包物をルーペで覗く楽しみも、
天然石らしい、といえばらしいですよね。
*
今回仕立てたルチルはいずれも三角形をベースにしたカットで
そのままで個性と存在感があって、なかなか素敵なのです。
これは三角マジック(?)でしょうか。
石留めをする前に撮影したルースたちの画像を
ここに並べて、眺めてみましょう。


ゴールドルチル、インクルージョン、クラック。
自然の息づかいを切り抜いたようなオーガニック感。
この、素朴な中にも華があるスタールチルを
ネックレスに仕立てることに決めてから
どんな手順で製作するか試行錯誤しました。
トリリアント(=三角)カットのルースは、
一般的なラウンドやオーバルに比べると
石枠を作るのが難しく量産しにくいものです。
厚みもひとつひとつ違います。

地金からの石枠づくりに時間をかけて
ルースの表情を生かすよう、バチカンをシンプルに。
そして石のかたちを楽しめるよう、爪留めにしました。
*
付属のチェーンは少し長めの45cm。
表面にダイヤカットのあるボールチェーンを採用し
カットがきらきら光るのをお楽しみいただけます。
専用のギフトボックスにお入れしてお届けしますので
大切な方への贈り物にもおすすめです。