2022/03/23 09:45

akari note : 08
2019.12.26 New moon
ラブラドライトのジュエリー  
Labradorite Jewelry Silver925


さまざまな天然石の中でも、ラブラドライトという石は

ほかの石以上に光の加減や角度でくるくると見え方が変わり、

なんとなく小悪魔的な魅力のある存在です。


昨年、ディーラーさんから仕入れた複数のラブラドライト、

どう仕立てようかな、と長いこと考えていました。


装身具あかりを始めた頃に好んで使用していた

王冠タイプの石枠が似合いそう。この石枠をまとうと、

アンティークジュエリーのような雰囲気が生まれて

石の個性とマッチすると面白い世界となりそうです。


  

今回のコレクションも、すべて地金から手作りしていきます。


まずはルースにあわせて枠を作ります。

小さめのルースはリングに、少し大きなルースはネックレスに。


ルースのサイズや厚みによって、王冠の高さも変えます。


少しずつかたちになってゆきます。



ネックレスは留め金を前にしてみました。

ラブラドライトの上にある輪っかに、バーを引っ掛けて留めます。



  

チェーンの左右、デコルテにかかるあたりにアクセントとして

トルマリンとグランディディエライトのビーズをあしらいました。



 

リングは、#10#11前後で仕立てています。


 
 

制作中は、ひとつひとつのルースを観察しながら

昼や夜や光源で毎日見え方が異なることに困惑もしました。

ラブラドライトの構造や特性を改めて調べたり…


少し専門的な話ですが、ラブラドライトは長石グループに属し

硬度は6ですが、劈開性をもつ石で割れやすい面をもちます。


曹長石と灰長石からなる非常に薄い層が幾重にも重なり

天然石特有のクラック等とともに光の干渉がおこることで

独特の虹色が生じるといわれています。


    

またその組成上、とても暗く見える角度もあります。

上記の特性により、撮影の難しい石でもありました。

(商品紹介のページには、なるべく多くの画像を載せるようにしています。)


割れやすさについては、製作前にチェックをしており

無事に仕立てることができたので、問題ないと思われますが

以上のような特性がありますことをご了承くださいませ。