2022/03/23 09:45
akari note : 09
2020.06.21 New moon & Summer solstice
ローマングラスのジュエリー
Roman Glass K14GF Jewelry


ローマングラスとは、約2000年前の古代ローマ時代に流通
したガラスが数百~千年ともいえる長い年月の間、地中
深く埋まることによってガラスの表面に化学変化がおこり、
銀色~虹色に美しく変化したものです(銀化現象)。



この銀化はどの土地でも起こる現象ではなく、気候や湿度、
温度、土壌の成分などの条件が揃った環境でのみ生まれる
と言われています。
もともとは食器や瓶といった生活ガラスであったためか、
お皿のふちやビンの底だった?と思われるカーブや凹凸が
みられるピースもあります。

このガラスが流通した時代の人々がどんなふうに使用したのか
暮らしの様子を想像するのもローマングラスの楽しみです。
銀化したローマングラスは、
「水に濡らすと色が出なくなる」という特徴があります。
メタリックな輝きが消えてしまったかのように見えますが、
乾くと元に戻ります。
層の厚い銀化は濡れてもあまり変化がなかったり、
多少の個体差はあるのですが、本物のローマングラスは
水に濡らすことで確認できます。
人類が作ったガラスが、気の遠くなるような長い年月をかけて
自然の中で変容した姿はふたつとして同じものがありません。
そんな魅力的な表情をもつローマングラスのピースを
シンプルなネックレスとピアスに仕立てました。
使用金具はすべてK14Goldfelledとなります。


K14GFをジュエリーに使用するのは、初の試みです。
ゴールドを使うならば本音としては、K18が理想ですが
金価格の高騰によりとても高価になってしまうこと、
最近のジュエリー・アクセサリー市場では
K14GFはK10とともに普及しつつあることから
ローマングラスのパーツに採用してみました。
GF(ゴールドフィルド)とは「金張り」のことで
主に真鍮などのベースにゴールドの層を圧着したものです。
K14GFは総重量の1/20(5%)以上が14金ということになります。
ゴールドフィルドの金は金メッキの数十倍の厚みを持ち
長期的に使用してもゴールドの層が剥がれにくいとされます。
金属アレルギーの方に優しく、高級感があり、リーズナブル。
涼しげなアンティーク ガラスの風合いと、K14GFの華やかさ
を日常的にお楽しみいただけましたら幸いです。
※このようにゴールドの層が厚いとはいえ、高熱をかけての溶接や鍛金など
ハードな加工には適さないと考えております。ろう付け、鍛金、彫金の技術で
つくるジュエリーには、純度の高いゴールドの地金を使用しております。
